KA
河添甚 / KAWAZOE ARCHITECTS
一級建築士・代表 / 古民家再生・リノベーション
古民家の最大の悩みのひとつが「冬の寒さ」です。断熱性能を現代水準に引き上げながら、古民家の趣を残す断熱改修の方法を解説します。
01古民家の断熱の現状
昭和40年代以前の古民家は断熱材がほとんど入っていないことが多く、冬の室温は外気温に近くなることもあります。薪ストーブ・こたつで局所暖房するのが伝統的な暮らし方でしたが、現代の生活水準に合わせた断熱改修を行うことで光熱費と快適性を大きく改善できます。
02断熱改修のアプローチ
古民家の断熱改修では①床下断熱(床下に断熱材を敷き込む)②内壁断熱(内側に断熱材+石膏ボード)③屋根・天井断熱(小屋裏に断熱材吹き込み)④窓の断熱化(内窓の追加・樹脂サッシへの交換)——を組み合わせます。全面改修の場合は外張り断熱も選択肢です。
03古民家に適した断熱材
古民家では①セルロースファイバー(天然木質繊維:調湿性・防火性あり)②羊毛断熱材(自然素材:調湿性高い)③現場発泡ウレタンフォーム(隙間なく充填可能)——が古民家の複雑な構造に適した断熱材です。建築家は建物の状態と施主の希望に合わせた断熱材を選定します。
04断熱改修の費用と補助金
部分断熱改修(床・窓のみ):100〜400万円程度。フルリノベーション時の断熱工事:300〜800万円程度が目安です。省エネリノベーション補助金(国土交通省・環境省)が活用できる場合があります。補助金申請には省エネ計算・省エネ性能評価が必要なため、建築家との早期相談が重要です。
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河添甚(かわぞえ じん)
一級建築士 / KAWAZOE ARCHITECTS 代表
大阪工業大学建築学科卒。設計事務所・ゼネコン勤務を経て独立。香川・東京の2拠点で古民家再生・リノベーションの設計を行う。