今回のテーマは「将来を見据えて住宅を計画する」です。失敗しない家づくりを進める上で欠かせない視点を、住宅設計のプロとして解説します。
将来を見据えて住宅を計画する重要性
住宅を設計する際、クライアントとのヒアリングを行うと「今の要望」だけを語られるケースが多く見受けられます。もちろん夢や希望を自由に語っていただくことは大切ですが、それ以上に将来の住まい方を想定することが重要です。建築家による住宅設計では、現在と未来の両方を踏まえたプランニングを提案しています。
子供部屋の未来を考える
子育て世代の多くが希望される子供部屋。しかし、やがてお子様は自立し、部屋が使われなくなるケースも少なくありません。
広い子供部屋を最初から固定してつくるよりも、将来は仕切りで2部屋に分けられる柔軟な設計や、多目的に使えるスペースにするなど工夫することをおすすめします。
歳をとったときの暮らしを想定する
加齢により足腰が弱くなると、階段の上り下りは大きな負担になります。
敷地に余裕があるなら、将来を見据えて平屋住宅を検討するのも一つの選択肢です。
もし2階建てを選ぶ場合でも、寝室や水回りを1階にまとめるなど、将来の暮らしを意識した配置が望ましいです。建築ハウツーでも解説していますが、段差の少ない家づくりは長く快適に暮らすための重要な要素です。
将来設計を取り入れた住まいのシミュレーション
家づくりは「今」だけでなく「将来」の暮らし方をイメージすることが大切です。
例えば、子供が成長した後の部屋の使い道や、老後に快適に過ごせる間取りの工夫など、想定できるライフステージに応じたシミュレーションをしておきましょう。
こうした配慮が、後悔しない住まいづくりに直結します。
まとめ|目先にとらわれない住宅設計を
住宅設計で最も大切なのは、目先の要望だけにとらわれないことです。
将来像は人それぞれ異なりますが、誰にでも訪れるライフステージを考慮することで、無駄のない住宅設計が可能になります。
専門家に相談することで、安心して未来に備えた家づくりを進められます。東京事務所や香川事務所では、将来設計を含めた住宅相談を随時承っています。
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