全体スケジュール(18〜24ヶ月の俯瞰)
設計事務所に注文住宅を依頼してから完成・引き渡しまで、一般的に18〜24ヶ月かかります。ハウスメーカーより時間はかかりますが、この期間は「自分の家を育てる期間」でもあります。
全体タイムライン(目安)
各STEPの詳細
0〜1ヶ月目
STEP 1初回相談・ヒアリング
施主がすること
要望・予算・土地の状況を整理して伝える。設計事務所の設計実績・費用・進め方を確認する。
しなくていいこと
詳細な間取りや仕様を決めておく必要はない。「なんとなくこんな家に住みたい」という想いだけで十分。
初回相談は無料。複数の設計事務所に相談して、担当建築家との相性を確認することが重要です。
2〜5ヶ月目
STEP 2基本設計
施主がすること
設計者と対話しながら、プラン・外観・空間のコンセプトを決める。ライフスタイル・使い方のイメージを共有する。
しなくていいこと
細部の仕様や材料を決める必要はない。この段階はまだ大きな方向性を固める期間。
設計事務所との対話が一番濃い期間。「なぜそのプランなのか」を理解しながら進めることが大切です。
5〜9ヶ月目
STEP 3実施設計
施主がすること
仕上げ材・設備・照明・外構の方向性を決める。設計事務所からの提案に対して選択・決定を行う。
しなくていいこと
図面を読めなくても問題ない。設計者がわかりやすく説明するので、イメージの確認に集中する。
この段階の変更は後になるほどコスト増につながります。決断は早めに行うことが費用を抑えるコツです。
9〜11ヶ月目
STEP 4施工者選定(競争見積もり)
施主がすること
設計事務所が取りまとめた複数の見積書を確認し、施工会社を選定する。
しなくていいこと
施工会社を自分で探す必要はない。設計事務所が信頼できる施工会社を選んで見積もりを依頼します。
競争見積もりで施工費の相場が見えます。最安値だけで選ばず、施工品質・担当者との相性も考慮してください。
11〜12ヶ月目
STEP 5建築確認申請・着工
施主がすること
地鎮祭への参加(任意)。施工会社・設計事務所・施主の3者で着工前の確認打合せ。
しなくていいこと
建築確認申請の手続きは設計事務所が行います。施主が役所に行く必要はありません。
地鎮祭は任意ですが、建築地でその土地への感謝を伝える大切な節目です。
12〜21ヶ月目
STEP 6工事監理(工事期間)
施主がすること
設計事務所からの現場報告を確認する。気になることがあれば設計事務所に相談する。
しなくていいこと
毎日現場に行く必要はない。施工会社との直接交渉は設計事務所を通して行うのが基本。
現場確認は設計事務所が行います。施主による現場見学は歓迎ですが、職人への直接指示は避けましょう。
21〜24ヶ月目
STEP 7竣工検査・引き渡し
施主がすること
竣工検査に立ち会い、気になる箇所を確認する。各設備の使い方・メンテナンス方法を確認する。
しなくていいこと
不具合の指摘は設計事務所に任せてよい。技術的な判断は設計者が行います。
引き渡し後も1〜2週間は不具合が出やすい期間です。気になることがあれば早めに設計事務所に連絡してください。
よくある失敗・後悔ポイント
家づくりで後悔しないために、よくある失敗パターンを事前に知っておきましょう。
01
土地を先に買って後悔
「安い土地を見つけたからすぐ買った」が後悔のもとになることがあります。北向きで日当たりが悪い、形が複雑で建てにくい、法規制で思ったより建物が小さくなるなど。設計者の視点で土地を選ぶことで、こうした失敗を避けられます。
02
設計中の変更が多くて費用が膨らむ
設計途中での頻繁な変更は、図面の作成やり直しが発生して費用と時間が膨らみます。基本設計の段階でしっかり要望を伝え、方向性を固めることが重要です。「どこにお金をかけるか」の優先順位を事前に整理しておくのが有効です。
03
引き渡し後に気づく施工不良
工事監理のない(または弱い)設計事務所・工務店に依頼した場合、引き渡し後に施工不良が発覚するケースがあります。設計事務所が第三者として工事監理を行う体制になっているか、事前に確認することが大切です。
04
完成後に「もっとこうすればよかった」
完成後に「窓をもう少し大きくすればよかった」「収納がここにあれば便利だった」という声をよく聞きます。基本設計段階で実際の暮らしをイメージしながら設計者と対話することで、こうした後悔を最小化できます。
よくあるご質問
Q. 設計事務所に依頼してから完成まで何ヶ月かかりますか?
A. 一般的に18〜24ヶ月かかります。内訳は設計期間(基本設計・実施設計)が6〜9ヶ月、施工者選定が1〜2ヶ月、建築確認申請が1〜2ヶ月、工事期間が9〜12ヶ月程度です。ハウスメーカーより長くなりますが、その分だけ丁寧に設計された住まいになります。
Q. 土地を先に買うべきか、設計事務所に相談してから決めるべきか?
A. 可能であれば、設計事務所への相談後に土地を選ぶことをおすすめします。建築家は「この土地ならこう建てられる」という視点を持っているため、土地選びの同行・アドバイスが可能です。土地を先に買ってしまうと、その土地の制約(日当たり・形状・法規制等)の中でしか設計できなくなります。
Q. 設計中に予算オーバーになった場合はどうなりますか?
A. 設計事務所では設計段階から予算管理を行います。基本設計の段階で概算見積もりを確認しながら進めるため、実施設計完了後の見積もりで大幅な予算オーバーが起きにくい体制を取っています。万が一超過した場合も、仕様の変更・グレードの調整で対応できます。
Q. 工事監理とはどのようなことをするのですか?
A. 工事監理とは、設計事務所が工事現場を定期的に訪問し、設計図・仕様書通りに施工されているかを確認する業務です。基礎配筋・構造躯体・防水・断熱・仕上げなどの重要な工程で現場を確認します。施工会社とは独立した立場で品質を監視するため、施主にとって心強いサポートです。
Q. 引き渡し後のアフターフォローはありますか?
A. 設計事務所によって対応は異なりますが、引き渡し後の不具合相談・施工会社への是正依頼などのサポートを行っています。また、10年後・20年後のリフォームや増改築の際も、家の詳細を把握している設計事務所に相談することができます。
RELATED PAGES
