住宅の断熱は基本的なことを守らなければ、せっかく費用を掛けて断熱材を使用しても断熱性能が発揮できない建物になってしまいます。今回は断熱の基本について解説をしていきたいと思います。
断熱工法の基本

住宅の断熱には大きく分けて2つの工法があり内断熱工法と外断熱工法があります。
内断熱工法
柱間に断熱材を充填するのが内断熱工法(専門用語で充填断熱)です。使用される断熱材としてはグラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどがあります。
メリット
・外断熱工法に比べて安価
デメリット
・施工精度によって断熱性能に差がある
外断熱工法
外側から断熱ボードや断熱パネルで覆うのが外断熱です。
メリット
・外側で囲うので隙間無く施工出来る(施工精度による断熱性能にムラが出にくい)
デメリット
・コストが内断熱に比べて高価
・内部空間が狭くなる(構造体の外側に施工するため)
断熱のポイント
住宅の外形を囲うように断熱する
・断熱材は内外を分ける部分に施工します
・天井懐が無い場合は屋根を断熱する
・天井裏や天井懐が有る場合は天井や床に断熱を施す
・土間は基礎まで断熱する
開口部の断熱性能を高める
・サッシはできれば熱伝導率が低いものを使用する(樹脂サッシ等)
・ガラスは複層ガラスを使用する(空気層により断熱ラインを形成)
気密性を高める
・隙間無く断熱材を敷き詰める
・外気流入がある部分に気密テープで隙間を埋める
・外部に面する玄関ドアなどの気密性を高める
まとめ
住宅の断熱性能については上記のような基本を抑えることが大事です。特に内断熱工法においては施工精度によって、断熱性能が発揮できなくなることがあるので、現場監理が非常に重要になってきます。断熱材の施工前に施工者と使用材料の確認や施工方法について意思疎通を図っておくことも大事です。
戸建住宅を検討されている方へ

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