都市計画から住宅設計まで幅広い分野で取り入れられている概念に「ユニバーサルデザイン」があります。今回は、特に住宅におけるユニバーサルデザインとは何か、そのメリットや具体的な工夫についてわかりやすく解説します。
ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザインとは、年齢や性別、障がいの有無にかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすいように設計されたデザインのことです。住宅だけでなく、公共施設や街づくりにも応用され、社会全体の快適性や安全性を高める考え方です。
住宅におけるユニバーサルデザインのポイント
床の段差をなくす
小さな段差でも転倒リスクが高まり、高齢者や車いす利用者にとって大きな負担になります。バリアフリー化された床は、家族全員が安心して暮らせる基本的なユニバーサルデザインの要素です。
みんなが使える浴室
浴室は家族全員が共通して使う場所だからこそ、段差をなくしたり、手すりや腰掛けを設けることで安全性と利便性を高めることができます。近年では介助を想定したスペース確保や、温熱環境の工夫なども重要な要素です。
みんなが使える対面キッチン
対面型のキッチンは、車いす利用者にとっても動作しやすい配置です。また、システムキッチンに踏み台収納を設けるなど、子どもが料理に参加できる工夫も増えています。住宅設計の事例でも、暮らしに合ったキッチンプランを提案しています。
みんなが使える洗面台
洗面台は奥行きを確保し、車いすのフットレストが入るスペースを設けることで誰もが使いやすくなります。高さ調整可能なタイプを採用することで、子どもから高齢者まで快適に利用できる洗面空間が実現します。
まとめ
ユニバーサルデザインは「誰かのため」ではなく「みんなのため」の設計です。住宅における段差解消や水まわりの工夫はもちろん、動線や収納の配置まで幅広く影響します。設計の初期段階からユニバーサルデザインを取り入れることは、長期的に見ても住まいの価値を高めることにつながります。
ユニバーサルデザインの住宅を検討されている方へ
弊社では、性能とデザインを両立させた住宅設計のなかでユニバーサルデザインの考え方を積極的に取り入れています。住まう人すべてが安心して暮らせる家づくりを検討されている方はぜひご相談ください。
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