河添甚 / KAWAZOE ARCHITECTS
一級建築士・代表 / 福祉施設設計
福祉施設のバリアフリー設計は法律上の義務だけでなく、施設利用者の安全・快適性・尊厳を守るための設計です。設計段階から利用者の動線・身体的特性を考慮した空間計画が求められます。
01車椅子対応の基本寸法
車椅子が通行できる廊下幅は有効幅900mm以上(すれ違いは1,800mm以上)が基本です。車椅子が回転できるスペース(1,500mm角)を要所に確保します。トイレは車椅子対応の広さ(有効幅800mm以上)と手すりの設置が必要です。これらを設計段階から組み込むことが重要です。
02段差解消・床材の選定
出入口・廊下・居室の段差をなくすことが基本です。やむを得ず段差がある場合はスロープ(勾配1/12以下)を設けます。床材は車椅子の走行性・滑りにくさ・清掃のしやすさを考慮して選定します。タイルカーペットなど車椅子が引っかかりやすい素材は避けます。
03手すりの設置計画
廊下・トイレ・浴室・階段への手すり設置は福祉施設では必須です。手すりの高さは床面から750〜850mm程度が標準です。連続した手すりを設けることで、移動の安全性が高まります。建築家は利用者の身体特性・施設の運営形態に合わせた手すり計画を提案します。
04照明・色彩計画
視覚障害者・高齢者向けの照明計画では①廊下・階段の均一な明るさ②グレアのない光源の選択③床面・壁面の色のコントラストによる誘導——が重要です。認知症高齢者向けには「迷いにくい」動線と空間の明確な区別が設計ポイントです。
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河添甚(かわぞえ じん)
一級建築士 / KAWAZOE ARCHITECTS 代表
大阪工業大学建築学科卒。設計事務所・ゼネコン勤務を経て独立。香川・東京の2拠点で保育園・グループホーム・障害者施設・老人ホームなど福祉施設の設計と許認可取得をサポート。