先日は群馬県に行く機会があったので、建築家・隈研吾さんが設計したウェストパーク1000(高崎駅西口駐車場)を見学してきました。
高崎駅前の再開発エリアの一角に建つこの建築は、都市と建築、素材と光の関係性を感じられる隈建築らしい駐車場施設です。
ウェストパーク1000(高崎駅西口駐車場)
設計: 隈研吾(2001年)
所在地: 群馬県高崎市朝日町34-1
外装デザインの特徴は、プレキャストコンクリート製の茶色いルーバーフィンと、ランダムに配置された乳白ガラスのフィン。
素材の重なりが光を受けて変化する表情が、単なる駐車場を超えた建築的表現を生み出しています。
裏手に回ると、内部のR形状の車路がルーバーフィン越しに透けて見える構成になっており、
内部と外部が視覚的に重なり合うような意匠が印象的でした。
エレベーターのサインデザイン
このサインデザインなら、子どもたちも自然と覚えてくれそうですね。
建築の中にこうした小さな楽しさを見つけることも、隈建築の魅力の一つです。
見学を終えて
一見すると無機質になりがちな駐車場という用途の建築を、素材の表情と光の操作によって都市の風景に溶け込ませる。
この建築からは、隈研吾さんが一貫して追求している「透明性」と「素材の軽やかさ」の思想を感じることができました。
▶︎ 関連ページ:東京事務所|建築作品集|Metabrain Lab(パラメトリックデザイン)
