住宅の仕上げ材として人気のある珪藻土(けいそうど)。一般的なクロス仕上げに比べてコストはやや高めですが、それを上回るメリットがあります。今回は、珪藻土とはどのような素材なのか、そして住宅に取り入れることで得られる効果について、建築設計事務所の視点から詳しく解説していきます。
珪藻土とは?
珪藻土は、植物プランクトンの一種である「珪藻」の殻が長い年月をかけて堆積してできた自然素材です。無数の微細な孔(あな)を持つため、室内環境を快適に整える機能を備えており、昔から壁材として使われてきました。最近では、自然素材を活かしたデザイン住宅にも広く採用されています。
珪藻土の効果
消臭効果
生活臭やペット臭、タバコのにおいなどを吸着する脱臭性能があります。におい分子を細かい孔が取り込み、空気を清潔に保ってくれるため、室内環境を快適に維持できます。
調湿効果
湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥しているときには水分を放出する性質を持っています。結露やカビの発生を防ぎ、一年を通して快適な住環境を実現します。特に四季の変化がある日本の気候には理想的な壁材です。
自浄作用
調湿を繰り返す中で汚れを分解・放出する働きがあり、表面が自然にきれいになっていく性質があります。これはクロスにはない、自然素材ならではの強みです。
省エネ効果
無数の気孔が空気の層をつくり、断熱性能を高める効果もあります。冷暖房効率が良くなるため、光熱費の削減や省エネにも貢献します。
まとめ
珪藻土は自然素材で安全性が高く、アレルギーやアトピーに悩む方にも安心な壁材です。
調湿・消臭・省エネといった多彩な効果により、住まいの快適性を高めてくれます。クロス仕上げや漆喰と比較しても、自然素材ならではの風合いとデザイン性を兼ね備えており、こだわりの失敗しない家づくりを目指す方におすすめの素材です。
珪藻土の住宅を検討されている方へ
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