
高低差をチャンスに変える設計
南側の建物が迫る高低差地。逆境に見えるこの条件を、設計の力で“快適さ”に変える。そんな挑戦から生まれたのがこの「階段吹抜けのある家」です。
この家のポイントは「階段吹抜け」
1階中央に配置された“光の塔”
階段室を単なる通路とせず、南上部からの光をキャッチして家中に届ける「光の塔」に。空間の縦軸に光と動線を重ねることで、明るく気配のつながる住まいになりました。
吹抜けの採光は、南面窓より有効?
隣地建物に光を遮られる南側でも、吹抜け+高窓の組み合わせにより、予想以上に柔らかな光が入ってきます。計画段階では日照シミュレーションも行いました。
北側の開口部に託した「静かな開放」
抜け感のある北側に、適度なサイズの開口を計画。ダイレクトな開放ではなく、「静かに開かれた場所」があることで、心地よさと安心感が共存します。
暮らしの中心は“階段周り”
階段は家族の気配が交差し、光が集まり、空気が循環する、まさに家の心臓部。動線・採光・デザインの要素を一つにまとめる設計によって、空間に意味が生まれました。
まとめ|制限条件から生まれるクリエイティブ
限られた条件こそが、豊かな住まいをつくる原動力。階段吹抜けから光を導くこの家は、「制限をどう活かすか」の好例です。敷地に正直に、でも前向きに向き合うことが、住まいの本質を引き出します。