こちらの写真は、リフレクティックス(Reflectix)というアメリカ製の建材です。
もともとは宇宙船や宇宙服の反射絶縁材として採用されている宇宙産業由来の遮熱材で、日本ではまだ珍しい断熱工法に分類されます。
一般的な断熱材といえば、グラスウールやウレタン系が主流ですが、今回は施主がリフレクティックスの日本代理店ということもあり、この高性能遮熱材を採用しました。厚みはわずか8mm。
そのため、静止通気層を付加することで断熱性能を確保する工法を採っています。建物の外皮全体にこの工法を適用し、連続した断熱ラインを形成します。
床断熱の施工状況
静止通気層を確保するため、今回は剛床構造ではなく根太工法を採用しています。
大引の上にリフレクティックスを敷き込み、その上に根太を施工することで、遮熱層+通気層の二重構造を実現。熱伝導と輻射熱の両方を抑制する仕組みです。
施工ではリフレクティックスを大引きにタッカーで固定し、継ぎ目には専用の気密テープを使用。
気密性を高めることで、遮熱材本来の性能を最大限に引き出すことができます。
屋根断熱の施工状況
屋根部のリフレクティックス施工も完了しています。
室内側から見上げると、アルミ層の輝きが施工精度の高さを物語っています。
この遮熱層が、夏季の放射熱を反射して内部の温熱環境を安定させる重要な役割を果たします。
今後はサッシ取付後、壁面の断熱施工を進めていく予定です。
施工後は、年間を通して温熱環境のデータを取得し、一般的な断熱材との性能比較も行う予定です。
どの程度の断熱・遮熱効果が得られるのか、非常に楽しみです。
