鬼石多目的ホール見学レポート|妹島和世による透明感あふれる群馬の建築

鬼石多目的ホール見学レポート|妹島和世による透明感あふれる群馬の建築

2015年6月23日

先日は群馬県に行く機会があり、建築家・妹島和世さんが設計した鬼石町多目的ホールの見学会に参加してきました。
のどかな田園風景の中に突如現れるガラスのファサードが印象的で、周囲の自然の中にありながらも、異彩を放つ建築でした。

鬼石多目的ホール 概要

設計: 妹島和世(2005年)
所在地: 群馬県藤岡市鬼石158

鬼石多目的ホール 外観
鬼石多目的ホール 外観。半透明のガラスが周囲の風景を柔らかく映し込みます。

大空間となるバスケットコートやホールは半地下に配置され、地上部は全面ガラスの軽やかなボリュームで構成。
地形と建築の関係性を活かした構成が特徴です。

鬼石多目的ホール ガラス外観
フリースペース外観。田園に浮かぶようなガラスの建築。
鬼石多目的ホール Rガラス
曲線部分にはR形状のガラスが使用され、直線と曲線が連続するファサードを形成しています。

バスケットコート

鬼石多目的ホール 体育館
半地下に計画されたバスケットコート。自然光が柔らかく入り込みます。

多目的ホール

鬼石多目的ホール 内観
多目的ホールも同様に半地下に設けられています。
鬼石多目的ホール 可動椅子
可動椅子を収納した状態。用途に応じて空間を柔軟に切り替えられる構成です。

アクセス動線|階段とスロープ

鬼石多目的ホール 階段
多目的ホールへと降りていく階段。外部との光のコントラストが印象的です。
鬼石多目的ホール スロープ
スロープも併設され、誰でもアクセスしやすいバリアフリー設計。

スポーツジム

鬼石多目的ホール ジム
併設されたスポーツジム。地域の方々が日常的に利用されており、建築が生活に溶け込んでいます。

見学後の感想

梅雨の時期ということもあり、館内はやや蒸し暑く感じましたが、
大開口ガラスによる自然採光と空間の抜け感は印象的でした。
夏場にはどのように空調と光がコントロールされているのか、また夜のライティングによる表情も見てみたいと感じました。
晴天時の反射や時間帯による陰影の変化を体感するために、季節を変えて再訪したい建築です。

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