光が壁を横切り、素材の表情が変わる。椅子に腰を下ろすと、その先に風景がある。コンセプトフィルム「風景と、暮らす。」では、光・素材・眺望から、住まいの居場所を考えます。
光の変化を受け止める
この映像では、斜めに差す光が、曲面の壁に沿って広がります。明るい部分と影が隣り合うことで、壁の厚みや表面の凹凸が見えてきます。木々の影も重なり、室内にいながら外の気配を感じられる場面です。
住まいを考えるときには、光が入る方向と、そこで何をして過ごすかを重ねてみる。朝に座る場所、昼に本を開く場所、夕方にひと息つく場所。窓と居場所の関係を考えると、同じ部屋にも時間ごとの表情が生まれます。
素材の接点を見る
石の粗い面と、木の細かな木目。その間に細い金属の線が入る。映像の接写では、異なる素材が出会う場所に視線を近づけています。
素材は、一つずつの色や柄に加えて、隣り合うものとの関係で見え方が変わります。床から壁へ、窓枠から天井へ。どこで面をそろえ、どこに小さな影を残すか。その接点を考えることが、部屋全体の印象にもつながります。
風景へ向けて、居場所をつくる
最後の場面では、室内の灯りが残るなか、一脚の椅子を外へ向けています。視線は軒の下を通り、木々の向こうの海へ抜けていきます。
ここで考えたいのは、座ったときに何が見えるかということです。窓の高さ、軒の出、家具の向きによって、風景との距離は変わります。遠くの海だけでなく、中庭の一本の木や、隣の庭の緑が、その場所をつくる手がかりになることもあります。
「風景と、暮らす。」という題名には、日々過ごす場所と、その先にあるものを一緒に考える視点を込めています。
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