境界の曖昧さ—内と外の解体について

境界の曖昧さ—
内と外の解体について

河添 甚
河添 甚 代表建築家 / KAWAZOE-ARCHITECTS主宰

現代建築が追い求める「内外の連続性」。それは単なるトレンドか、それとも人間の本質的な欲求の反映なのか。

内と外の境界

建築の最も基本的な機能は、内と外を分けることだ。雨風を遮り、温度を調整し、安全を確保する。しかし現代建築は、この境界を曖昧にすることに大きな関心を寄せている。大開口、ガラスのカーテンウォール、中間領域としての縁側—内外の連続性は、多くの建築家にとって重要なテーマとなっている。

日本建築における縁側の知恵

日本の伝統建築における縁側は、内でも外でもない第三の空間だ。障子を開ければ外と一体になり、閉じれば内部空間の一部となる。この可変性こそが、日本建築が世界に誇れる空間的発明である。

現代における再解釈

今日、境界の曖昧さは新たな技術によって拡張されている。電動で透明度を変えるスマートガラス、開閉可能な大型スライディングウォール、植栽によるグラデーション。しかし技術だけでは、縁側が持っていた空間の質は再現できない。

境界を曖昧にすることの本質は、内と外の二項対立を超えて、人と環境の関係を豊かにすることにある。

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河添 甚
河添 甚 代表建築家 / KAWAZOE-ARCHITECTS主宰

1977年、香川県生まれ。大阪工業大学建築学科卒業後、組織設計事務所で複合施設・商業施設の設計に携わる。2010年、河添建築事務所を設立。東京テクニカルカレッジ非常勤講師も務める。香川・東京を拠点に、「なぜその形か」を問い続ける設計を行う。

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庭との関係、開口部の計画、テラスや縁側——内外の境界を丁寧に設計することで、暮らしの質が変わります。

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