KAWAZOE ARCHITECTSCLIENT VOICES / 店舗
店舗香川県高松市
古い倉庫をカフェに。「壊さずに残す」という選択が空間に奥行きをつくった
40代 / カフェオーナー·2022年竣工·木造平屋(既存)/床面積約78㎡
築60年の倉庫をスケルトンにして、既存の梁・土壁・石積みを活かしながらカフェに改装。リノベ設計事務所ならではのアプローチ。
Q
古い倉庫をカフェにしようと思ったきっかけは?
A
祖父から相続した倉庫で、壊すには惜しいという気持ちがずっとありました。でも自分でどう使うかは全然イメージできなくて。「こういう場所で相談できますか」と連絡したのが最初です。
Q
設計の方向性はどう決まりましたか?
A
最初の現地調査のとき、梁の状態を確認しながら「これは残せます」「この石積みはデザインになります」と言ってくれたのが印象的でした。壊して作り直すという選択肢しか考えていなかったのですが、残すことで逆に個性が生まれると気づかされました。
Q
工事中に心配なことはありましたか?
A
古い建物なので想定外のことも多かったと思いますが、現場確認のたびに「こうなりました、こう対処します」と連絡をもらえたので不安はありませんでした。施工業者との調整も全部やっていただいて。
Q
開業してみてお客さんの反応は?
A
「この天井どうなってるの」「この壁は昔から?」と聞いてくれるお客さんが多くて、倉庫だったという話が会話のきっかけになっています。場所の記憶が残っているということが、想像以上に価値になっていると感じます。
ARCHITECT'S NOTE
設計者より
既存の梁・土壁・石積みは、単なる「古いもの」ではなくその場所が積み上げてきた時間の痕跡です。残すべきものと更新すべきものを丁寧に見分けながら、新しい用途に合わせた空間を組み上げていく作業は、新築とは異なる種類の面白さがあります。
— KAWAZOE ARCHITECTS 代表 河添甚