ヨーロッパ滞在4日目はフライブルク・ヴォーバンにある住宅地を見学してきました。
フライブルクのまちづくり
-ソーシャル・エコロジー住宅地ヴォーバン
住宅地の説明看板。ヴォーバンはBプランと呼ばれるマスタープランによってフェーズごとに完成された住宅地です。
住宅地は歩車分離がされいますが、基本的には住宅地内には駐車スペースはありません。子供達の遊び場として考慮されています。自動車で通過する場合には徐行が義務付けられています。
路面には子供の遊んでいるサインが施されています。
歩行者優先のロードサイン
住宅地内には公園が計画されており、街区のマスタープランの段階から公園は綿密に計画されています。
ヴォーバン住宅地のマスタープランであるBプランについての説明を受ける様子。
集合住宅のように景観に配慮されて外観を構成していますが設計事務所や建築家によって其々1棟ごとに設計されています。マスタープランによって構成された一連なりのデザインにも各住戸が個性を出しています。
建物は敷地境界で隙間なく連結されてされています。日本では民法の規定で離隔距離を取るのが一般的ですがドイツでは隙間は無駄という考え方とのことでした。
ヴォーバンの住宅地では幹線道路に面する部分の1階にはBプランによって店舗や公共施設が計画されるようにルール付されています。
街区の中央には幹線道路とトラムが走っています。住戸部には駐車場を計画できない為、立体駐車場が別で計画されいます。その為、移動手段はトラムが主な移動手段です。車はカーシェアとして幹線道路脇に停車場が併設されています。
また、幹線道路と路線脇には窪地が計画されており各住戸から出た雨水が路面脇の側溝に流れ、最終的にこちらの用水路へ流れ込むよう設計されています。
袋小路から用水路へ流れ込む部分
住戸の縦樋から道路側へと流す為のピンコロの雨水側溝。
住宅地に沿って計画された袋小路脇の雨水側溝
ヴォーバンの高級層エリアの住宅地
駐車場の建物です。住宅に街区からわざと離れた位置に計画されています。外観も日本駐車場では使用されないプロフィリットガラスを使用して駐車場らしからぬ景観に配慮したデザインとなっています。
歪な形をしたこちらの建物ですが日本ではあまりお目に掛からない四角く成形された木のサイディングです。最初に敢えてグレーで塗装し経年劣化によって新しい表層部分が出てくるような塗装を保護剤として使用しています。日本でも保護塗装として木の外装に使用しますが表層部分を見せるというのは面白い考え方です。
見学最後に見せて頂いたのがこちらのソーラーハウスの街区です。現在では太陽光も日本でも一般的に普及していますが太陽光パネルが出て間もない頃に計画されたソーラーハウス住宅群です。当時は太陽光パネルも非常に高価で住民の負担が大きくなる為、太陽光パネルについては所有者を建物と分離して計画したそうです。