木とサイディングが調和する集合住宅|ユーバーリンゲンのパッシブデザイン

木とサイディングが調和する集合住宅|ユーバーリンゲンのパッシブデザイン

2018年7月20日

ヨーロッパ滞在7日目は、ドイツ南部の街ユーバーリンゲン(Überlingen)にて、木とサイディングを組み合わせたデザイン集合住宅を見学しました。
ゼロエネルギーホテル「Aquaturm Hotel」の近くに位置し、環境建築・パッシブデザインの思想を受け継いだ計画です。

ユーバーリンゲンの集合住宅

木とサイディングが織りなすツートンのファサードデザイン

ユーバーリンゲンのデザイン集合住宅
木とサイディングを組み合わせた外観。素材のコントラストが美しい。

ツートーンで構成された外観は、自然素材の木と金属サイディングが調和するデザイン。
環境と素材の共存を意識したファサードで、建物全体に温かみと現代性を感じさせます。

木サイディングの外壁ディテール
コーナー納まりは美しいトメ加工。通気口との取り合いも精密。

室内空間|外部とのつながりと借景のデザイン

ユーバーリンゲンの集合住宅 パッシブハウス
大開口から取り込む自然光と外の風景。パッシブデザインの思想が息づく。

内部空間では、大きな開口からの借景を取り込む設計。
建物内外の視線の抜けや光の取り入れ方に、ヨーロッパ住宅の成熟した設計哲学を感じます。

ヨーロッパ建材 フローリング
独特の風合いをもつ床材。自然素材の質感を活かした仕上げ。

設計と設備|環境技術と美しい納まり

集合住宅のプラン説明
設計者によるプラン解説。住宅と共同住宅の中間的な空間構成。
デザイン住宅の窓と開口計画
大胆な開口計画。シンプルながら構造・断熱性能を両立。
地熱利用の空調機械室
地下機械室では地熱利用の配管を確認。パッシブシステムが機能的に整理。
熱交換器設備
地下に設置された熱交換器。快適性と省エネ性を両立する心臓部。

この集合住宅では、木質と金属・環境技術の融合が際立ちます。
意匠・構造・設備が有機的に一体化したドイツ建築の実践例として、多くの示唆を受けました。