水面に囲まれたTHE ORIGINの全景。白い曲面の外皮が入口を囲む。

METABRAIN 001 / METAVERSE ARCHITECTURE / 2026

同じ風景の中で、それぞれの距離を。

離れた場所にいる人と待ち合わせ、少し歩き、水辺で過ごす。THE ORIGINは、会話をする時間も、黙って同じ景色を見る時間も受け止める、仮想の水庭の設計研究です。

建築の中心を部屋で埋めず、水面と空のために空ける。その周囲に、すぐに水辺へ向かう地上の道と、高さを変えながら景色を巡る回廊を重ねました。目的地に着く速さと、到着までに風景を読み取る時間。その両方を、訪れる人が選べる構成です。

水面と光を、巡る。

SPATIAL FILM / 48秒 — 入口から回廊、水庭へ。環境音が含まれます。
THE ORIGINの入口。外皮の切れ目から水庭へ向かう。
入口 — 低い囲いから、水面へ。

二つの道が、一つの水庭につながる。

入口は外皮の切れ目に置き、低い囲いの下をくぐった先に水面を見せます。地上の道は短く水庭へ。回廊は約6m上昇し、水庭を見下ろした後、階段で地上へ戻ります。同じ場所を異なる高さから見直し、最後にその縁に立つ。外から内へ、見渡すことから留まることへと、身体と風景の関係を変える建築です。

THE ORIGINの回廊から水庭と白い外皮を見る。
回廊 — 同じ水庭を異なる高さから見る。
THE ORIGINの断面検討図。水庭の地上面と高さを変える回廊の関係。
断面検討図 — 地上の水庭と、上昇する回廊。

隣に並ぶ。向き合う。少し離れる。

入口脇には、通り道を避けた待ち合わせの腰掛け。水庭の北には、同じ景色へ向いて隣に並ぶ長い席。南には、少人数で向き合う三つの短い席。東には、集まりから少し離れて過ごす一人分の席を置きました。

人との関係を一つの距離に固定せず、座る向きと通行する人との間隔で調整する。水面という共通の中心を保ちながら、それぞれに過ごし方の余地を残しています。

THE ORIGINの平面検討図。水庭へ直接向かう道、周回する回廊、六つの腰掛けの配置。
平面検討図 — 二つの経路と六つの腰掛け。

近づいて、初めて見える。

大きな外皮の下で、人が触れる距離の輪郭を整える。長い腰掛けを二つに分け、縁に丸みを与え、脚部を奥へ引く。光が縁を拾い、足元に影が落ちることで、座る面の厚みを感じられるようにしました。水際の低い縁も同じ石の表情でつなぎ、歩く面、腰を下ろす面、水面の高さの違いを読み取れるようにしています。

THE ORIGINの長い腰掛け。丸い縁、座面の継ぎ目、奥に引いた脚部の影。
留まるための細部 — 縁、継ぎ目、足元の影。

なぜ、仮想空間の建築なのか。

地理的な距離を越えて同じ風景に集まるとき、建築に何ができるか。THE ORIGINでは、近づく、立ち止まる、並ぶ、離れるという小さな選択を空間として組み立てます。形を見るだけで終わらず、自分の視点で構成を確かめられることを重視しています。

自分の速度で、空間を歩く。

地上の道と回廊を、自分の視点で巡れます。画面を押したまま動かすと、前後に歩き、向きを変えられます。自動案内を選び、途中で立ち止まって見回すこともできます。現在は一人で巡る体験です。複数人での合流・会話は今後の検討課題です。

空間に入る →

PC・スマートフォンの対応ブラウザで開けます。登録・アプリのインストールは不要です。端末によっては読み込みに時間がかかる場合があります。

次に確かめるのは、相手を見つけやすい待つ位置、席の選び分け、通過する人との距離です。滞在の長さだけで居心地を判断せず、迷いや操作の負担、本人が述べる選択理由と併せて配置を見直します。

仮想建築の設計研究。実在する建物ではありません。図面は空間構成の検討図であり、施工図ではありません。