ル・コルビュジエ設計「ロンシャンの礼拝堂」訪問記|光と祈りの建築

ル・コルビュジエ設計「ロンシャンの礼拝堂」訪問記|光と祈りの建築

2018年9月21日

フランス建築視察3日目は、ル・コルビュジエ(Le Corbusier)による代表作、ロンシャンの礼拝堂(La Chapelle Notre-Dame du Haut)を訪れました。
建築というよりも彫刻的な存在感を放つこの建物は、20世紀建築の象徴として今もなお世界中の建築家を魅了し続けています。

La Chapelle de Ronchamp|ル・コルビュジエの礼拝堂

Le Corbusier(ル・コルビュジエ)による有機的建築

ロンシャンの礼拝堂 外観 正面ファサード
ロンシャン礼拝堂の正面ファサード。丘を登ると突然姿を現す。

丘の上に静かに佇むロンシャンの礼拝堂。
建築というよりも、まるで自然の中に置かれた抽象彫刻のような存在感を放っています。

ロンシャンの礼拝堂 外観
重厚な屋根と有機的な壁面が生み出す彫刻的フォルム。
ロンシャンの礼拝堂 外観 角度による変化
見る角度によって形態が変化し、異なる印象を与える外観。
ロンシャン礼拝堂 外観 背面
裏側から見ても正面のように成立する、有機的な外観構成。

内部空間と光のデザイン

ロンシャン礼拝堂 内観
内外が反転したような空間構成。外観と同様に彫刻的な内部。
ロンシャン礼拝堂 祭壇
礼拝堂の祭壇正面。自然光が柔らかく差し込み、静寂が満ちる。
ロンシャン礼拝堂 光の井戸
上部ハイサイドからの光が内部を照らし、神聖な雰囲気を演出。
ロンシャン礼拝堂 ステンドグラス
壁面のステンドグラス越しに差し込む光が内部を彩る。

外観の重厚さとは対照的に、内部は光に満ちた柔らかな空間。
光・影・素材・静寂が織りなす体験は、まさに建築が祈りの場になる瞬間を感じさせます。

次回は、このロンシャン礼拝堂の入口となる施設、レンゾ・ピアノ設計のビジターセンターをご紹介します。