ヨーロッパ建築視察の初日、スイス・バーゼルの街並みを散策しました。歴史的建物が多く残り、街全体で景観が丁寧に守られていることが印象的でした。ホテルからトラム停留所まで歩きながら、素材・スケール・サイン計画などを観察しています。
目次
バーゼルの街並み
街中を走るトラム
日本でも導入が進むトラムですが、十数年前は「近未来の都市交通」という印象でした。車道・歩道・軌道が緩やかに共存し、街路景観に自然に溶け込んでいます。
ブランドショップのファサード(Cartier)
歴史的建物の外壁を尊重し、サインやショーウィンドウを最小限に抑えたリノベーション。視認性よりも街並みとの調和を優先したデザイン思想が見て取れます。
バーゼル大聖堂(Basler Münster)
圧倒的なスケールと象徴性を持つ都市のランドマーク。時代を超える造形は、現代においても強いプレゼンスを放ちます。
Gymnasium am Münsterplatz(石畳の広場)
広大な石畳が精緻に敷設され、スケールの大きな公共空間を形成。長い時間と人の意志が積層した、都市の“床”の力を感じます。
ライン川(Rhein)
川面の反射が街並みを反転し、奥行きを強調。曇天でも水辺景観が都市の連続性を支えています。
Cityscape of Basel(街路とサイン計画)
商業サインは控えめに統制され、建物のプロポーションを損なわない位置・サイズに。経済活動と景観保全のバランスが巧みです。
