先日は香川県高松市桜町の家の現場監理に行ってきました。今回は仕上げ材の最終確認として、モールテックス仕上げの色サンプルを施工業者の方にご用意いただき、クライアントと共に色味の選定を行いました。現場で実際の光の条件下で比較することで、空間全体の質感をより的確に把握できます。
モールテックス仕上げのサンプル確認
今回の住宅では、アクセントウォールに左官仕上げを採用しています。その中でも、耐久性・意匠性に優れたベルギー発祥の仕上げ材「モールテックス（MORTEX）」を採用。独特のマットな質感と奥行きのある表情が、空間全体に落ち着いた印象を与えます。
磁器質タイルとの色合わせも慎重に行い、全体のトーンを揃えるために下から2番目のグレージュ系の色味で確定しました。素材の境界を曖昧にすることで、壁面の連続性と静謐さを強調するデザイン意図があります。
モールテックスは施工精度によって仕上がりの印象が大きく変わる素材のため、現場では左官職人との細かなディスカッションを重ね、質感・艶・コテ跡の表情まで共有しています。今後の仕上がりが非常に楽しみな工程です。