Project7│

プロジェクト7

Lightwell Library Pavilion │ 光と水が響き合う、読むための透明な空間

プロジェクト概要

この建築は、木造フレームと全面ガラスの構成により、風景と人の営みを柔らかく繋ぐ図書空間として計画されました。周囲には水盤をたたえ、上部に設けられた開口部からは自然光が絶え間なく注がれます。

光と影が揺らぐなか、読むことの行為そのものが、風景の一部として溶け込みます。建築は「知の場」であると同時に、自然との対話が生まれる“公共の余白”として機能します。


木造フレームのぬくもりとリズム

木造フレームは、構造体としての強さと、空間に滲む柔らかさを同時に持ち合わせています。ランダムに見える木の重なりは、光を受け止めながらも空間にリズムを与え、読むという行為に寄り添うように設計されています。

ガラス面を介して映り込む風景は、周囲の緑や水面と共鳴し、建築そのものが自然に溶け込むような一体感を感じさせます。


水盤が生む、視線のリフレクション

水盤は、建築と風景を繋ぐ媒介です。水面に映る空や光の揺らぎは、読む人の視線を外へと広げ、時間の感覚を拡張します。

晴れた日には強い光の反射が建築の輪郭を際立たせ、曇りや雨の日には静けさの中で風景が滲む。水盤の存在は、建築に多層的な深みを与えています。


光と風の“呼吸”が満ちる空間

上部に設けられた開口部は、直射光を落とし込むだけでなく、風や音の流れを感じさせる「空の器」として機能しています。

光の角度や強さが変わるごとに、空間全体の表情は静かに変化し、読むという行為そのものの密度を変えていく。建築は「本を読む場」でありながら、同時に風景の一部として存在します。


建築が生む、知と風景のあいだの余白

Lightwell Library Pavilionは、単なる図書空間ではなく、「本を読む」という行為の価値を再発見させる建築です。

風景に開かれた全面ガラスの壁面は、視線と自然を柔らかく接続し、周囲の環境と一体化する空間体験を促します。ここでは読むこと、見ること、佇むことが一体化し、訪れる人の感覚に静かな変化をもたらします。

動画|Lightwell Library Pavilion – 図書空間としての透明な建築

静けさの中に広がる、水と光に包まれた図書空間。
木造フレームのリズム、揺らめく水盤、そして自然光が交錯する空間体験を映像でお楽しみください。