住宅を設計する際には、外観や間取りだけでなくインテリアのデザインも同時に考えることが重要です。今回は「建築家」と「インテリアコーディネーター(IC)」が提案するインテリアデザインの違いについて、実務経験から考えてみたいと思います。
建築家とICのインテリアデザインの違い
住宅や店舗を設計する際、インテリアを専門とするインテリアコーディネーターに依頼するケースと、建築家が一貫して設計を行うケースがあります。それぞれの立場からのアプローチには特徴があり、クライアントにとってどちらも魅力的な選択肢となります。
インテリアコーディネーターの考えるデザイン
インテリアコーディネーターは、建築の骨格にとらわれず空間を華やかに演出するプロフェッショナルです。照明計画や色彩、家具配置を通じて、暮らしのシーンを際立たせます。結果として「デザイン性が高く、印象的な空間」が生まれる傾向があります。
住宅だけでなく、店舗デザインの現場でもインテリアコーディネーターの感性は大いに役立ちます。
建築家が考えるインテリアデザイン
一方で建築家は、インテリアを建築そのものと一体化させることを重視します。壁や床、天井といった建築要素とインテリアを切り離さず、全体の調和を考えながらデザインを行います。そのため「空間全体に溶け込むインテリア」が特徴で、主張しすぎずに長く住まうほど心地よさを感じられるデザインを実現できます。
例えば 性能とデザイン住宅 では、インテリアと建築を一体的に考える設計手法を取り入れています。
建築家とICが協業するメリット
実務の中では、建築家とインテリアコーディネーターが協業するケースも少なくありません。建築家が空間の一体感を設計し、ICが装飾性や居心地の良さを加えることで、より豊かな空間が生まれます。まさに「餅は餅屋」で、それぞれの専門性が活きるのです。
特にハイエンドな住宅やデザイン住宅を計画する際は、この協業が大きな力を発揮します。
まとめ
建築家とインテリアコーディネーターのインテリアデザインの違いは、アプローチの方向性にあります。
・建築家:建物と一体化したインテリア
・IC:インテリアを主役にした演出
どちらも住まいにとって大切な要素です。理想の住まいを実現するためには、両者の強みを理解し、自分に合ったスタイルを選ぶことが重要です。
詳しくは 失敗しない家づくり のページもご参考ください。
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