先日は香川県高松市太田にて、新築住宅計画のための現地調査とプレヒアリングを行ってきました。現地の高低差や周辺環境、道路との接道条件などを細かく確認しながら、今後の設計方針を整理する大切な初動フェーズです。
建築家と建てる知人の家
今回の計画は、高校時代の友人を通じて知り合ったご夫妻のご自宅です。共通の趣味である釣りをきっかけに知り合い、家づくりの相談を受けることになりました。建築家としての立場でありながら、知人としての想いも重なり、より丁寧に寄り添った設計を心掛けています。
敷地と接道状況の確認
今回の敷地は、過去に接道部分の一部を隣地に譲渡しており、現在の法規上は接道要件を満たしていない特殊な条件でした。そのため、建築基準法第43条に基づく接道緩和の可能性を含め、慎重な確認が必要なケースです。
高松市建築指導課との事前協議
現地調査後、高松市建築指導課へ事前協議を行い、建て替えの可否や手続きの流れを確認しました。接道条件を満たさない敷地であっても、一定の条件を満たせば建築審査会での判断により建築許可が下りる場合があります。そのため、今回はその手続きを視野に入れて進める方針となりました。
建築審査会による判断と今後の流れ
事前協議の結果、本計画は建築審査会の判断を経て建て替えが可能かどうか決定される案件となりました。こうした法的なハードルを丁寧にクリアしていくことも、建築家の重要な役割のひとつです。安心して家づくりを進めていただくために、申請資料や経緯説明の準備を進めていきます。
プレヒアリングと今後の設計打合せ
この日は奥様のご都合がつかなかったため、ご主人と中心的な設計与件の確認を行いました。建て替えの可否が明確になった段階で、改めて奥様を交えて本格的なヒアリングを実施する予定です。家族のライフスタイルを反映した住まいを形にするため、敷地条件と生活動線の両面から検討を進めていきます。

