先日は香川県高松市桜町の家の現場監理に行ってきました。内部仕上げ工事が最終段階を迎え、漆喰の塗り仕上げが進行中です。職人の手仕事による質感が空間全体に広がり、白く柔らかな光を反射する室内は、図面では表現しきれない独特の深みを見せ始めています。
高松市桜町のデザイン住宅 ― 漆喰仕上げの空間
香川県高松市桜町の家では、内壁仕上げに漆喰を採用しています。自然素材ならではの優れた調湿性や耐久性に加え、時間の経過とともに風合いが増していく点も魅力です。光が拡散し、陰影がゆるやかに変化する空間は、日々の暮らしを静かに彩ります。
建築家と建てる漆喰の家
建築家が手掛ける住宅設計では、素材選定も重要なデザインの一部です。本住宅では、構造・断熱・通風計画を踏まえた上で、自然素材が持つ質感を最大限に引き出すことを目指しました。漆喰の白は単なる色ではなく、光そのものを空間に取り込むための要素として設計しています。
仕上げの段階は、建築家にとっても最も繊細で重要な工程です。図面上の線が実際の質感となって現れ、空間として完成していく過程を現場で見届けながら、細部の調整を行っていきます。完成まであと一歩。高松の街並みに馴染みながらも静かに個性を放つ住宅へと仕上がっていきます。
